DIOに「弓」と「矢」を与えスタンド能力の存在と発現方法を教えた人物。DIOを崇拝し、DIOのために働くことを生きがいとしていた。本名はエンヤ・ガイル。J・ガイルの母親であり息子と同じく両右手。己の欲望のために凶悪な犯罪を繰り返していたJ・ガイルを「心の清い私の息子」と溺愛していた。
当初はDIOの傍らで参謀的役回りを果てしていたが、J・ガイルを含む7人の刺客が全員敗北すると、面目が潰れDIOに合わせる顔がなくなったことと息子が殺されたことに怒り狂い、自らジョースター一行を殺害するためパキスタンへ向かった。
スタンド能力で墓場を町に見せかけ自らは宿屋の女主人に扮してジョースター一行を引き込んだが、エンヤを怪しんでいた承太郎が宿帳に偽名を書いていたにもかからわず本名を口にしてしまい、スタンド使いの追手であることがバレてしまう。その後は強襲に出るもスタンドをスタープラチナに吸引されて窒息で失神した。
追手のスタンド使いやDIOの潜伏先、DIOのスタンド能力について聞き出すため捕虜となるが、口封じのため送り込まれたスティーリー・ダンに肉の芽を植え付けられ殺害された。しかしDIOへの忠誠は最期まで薄れることはなく、決してDIOの秘密を口にすることはなかった。
能力チャート
- 身体能力
- 戦闘技術
- 人望
- カリスマ性
- 頭脳
恨みと怒りによる執念のパワーだったのか、老婆とは思えない身体能力を誇り、特に脚力はポルナレフに「ジョイナー以上」と評されるほどだった。
その強大なスタンドパワーを利用した戦法は見事だったが、復讐心にとらわれていたためジョースター一行が宿にいるにもかからわずホル・ホースとも敵対することになり、結果望まぬタイミングでポルナレフとの戦闘を強いられることになった。さらにその戦闘が長引いたことで承太郎が様子を見に来てしまうなど状況はどんどん悪化していった。
DIOはもちろん、見知った顔であるダンにも命を惜しんでもらうことはできなかった。
スタンド使いの統率に関してはDIOの力が大きかったとはいえ、DIOが自ら出向くことを静止し、送り込むスタンド使いを選定するなど、具体的な策において自分の意見を通す力は一定以上持っていたようだ。
DIOの才能を見抜き、スタンド能力においても彼が時を支配できる才能を持っていることを的確に見抜いていた。一方でジョースター一行に対して送り込んだスタンド使いたちは自身も含めこれといった戦果をあげられなかった。
スタンド 正義(ジャスティス)
霧状のスタンドで、相手の傷口に入り込み、血液を蒸発させてその部分に穴を空け霧の糸を通すことで生死を問わず操ることができる。霧状ではあるが霧の中に王冠を被った骸骨のような姿がうっすら見えており、これがスタンドの像である。
霧状のため物理的な攻撃は一切通用しないが、スタープラチナの脅威の肺活量で頭を吸い込まれて押さえつけられ、本体が呼吸できなくなって失神した。