タロット大アルカナ11番目のカード「正義」に暗示されるスタンド。霧状のスタンドで、傷口に入り込むことで血液を蒸発させて穴を空け、そこに霧の糸を通して相手の肉体を操ることができる能力を持つ。死体をも操ることができ、この能力を使って墓場の死体を生きている人間のように動かしていた。王冠を被った骸骨の像を持つ。
名前とは裏腹に正義要素皆無のスタンド。墓場を町にカムフラージュし、死体を人間に見せて操り、傷を負わせることで生きた人間をも操る極悪非道な能力。にもかからわず本体であるエンヤは「正義(ジャスティス)は勝つ!」と口にしていたりする。
しかし「正義」とは曖昧なものであり、人によって正確な定義が異なるうえ、悪行を働いた者が勝者となった場合事実を改変し善行として記すのが歴史の常である。エンヤは息子であるJ・ガイルを「心の清い息子」と評しており、彼女は彼女の正義感に基いて行動していたのかもしれない。
非常に強力なスタンド能力で、1つでも傷を負わせれば相手を操作できてしまううえ操作対象は多数、さらに霧によって風景をカムフラージュすることもできた。その様は花京院に「町全体がスタンド」と評されており、ホル・ホースにも「最強のスタンド」と言わしめている。
スタンドデータ
- 破壊力 D
- スピード E
- 射程距離 A
- 持続力 A
- 精密動作性 E
- 成長性 E
ジャスティス自体の破壊力は傷口を拡げる程度であり、直接的な攻撃能力は有していない。
移動能力は低いようだが直接的な攻撃は操った人間に行わせており、ジャスティス自体が行うのは傷口に入り込むことくらいであった。
町一つをコントロールしてしまうほどの射程距離と効果範囲を誇る。絶大なスタンドパワーを要したことだろうが、これも執念のパワーによるものだろうか。
ジョースター一行が町に立ち寄る前からスタンドを発現しており、敗北するまで一度も能力を消すことはなかった。
多数を操るためか精密性は低く、また操られたとしても「穴」が一箇所であればある程度抵抗はできる様子。右手に穴を空けられたホル・ホースや舌に穴を空けられベンキあるものを舐めさせられたポルナレフも、穴の空いた部分以外で抵抗していた。
作中時点で十二分に強大な力を持ったスタンドであり、スタンドを広めた張本人であるエンヤの能力だけに磨き抜かれていたのだろう。本人が高齢であったことも成長余地が少ない所以かもしれない。