第2部の主人公。第1部の主人公であるジョナサン・ジョースターの孫で、容姿はジョナサンによく似ているものの、模範的紳士だったジョナサンとは正反対でおちゃらけた軽い性格。それ故か戦闘スタイルも真正面からぶつかるのではなく、相手の裏をかいたトリッキーな戦い方を得意とする。
ジョナサン・ジョースター、エリナ・ペンドルトン夫妻の息子であるジョージ・ジョースターII世と、母エリザベス(リサリサ)の間に生を受ける。父は生まれて間もない頃亡くなり、母も事情があって死んだことにされたため、祖母エリナの手で育てられた、おばあちゃん子。また、エリナと自分の生活を支えてくれたスピードワゴンに対しても家族同然の愛情を持っている。
祖母エリナに対して深い尊敬や愛情の念を抱いており、13歳の頃ハイジャックされた飛行機でジャック犯に殴られたことよりもエリナに買ってもらった服が血で汚れたことを怒るほど。その一方でエリナの厳格さを非常に恐れており、第2部序盤でスモーキーを助けるために警官に危害を加えた際、その罪に問われることよりもエリナに怒られることを恐れていた。
お調子者ではあるが人種差別を受けていたスモーキーと自然体で接し、仲間のために命を張るなど、表面的な性格こそ違えどジョナサンの正義と勇気の心は紛れもなく受け継いでいる。また、戦いで劣勢に陥った場合は「逃げる」ことも厭わないが、決して戦う意志自体をなくしているわけではなく、多くは状況の打開策を練るための時間稼ぎである。
第2部の後はニューヨークで「ジョースター不動産」を経営する不動産王となった。
第3部
69歳。溺愛する愛娘ホリィに要請され、孫の承太郎の異変(スタンド能力覚醒)に対応すべく日本へ向かう。
第1部の後、ジョナサンの肉体を奪って生き残ったDIOが100年の時を経て復活したことによる影響で、同じくジョースターの血を引くジョセフ、ホリィ、承太郎にスタンド能力が顕現していた。
しかしホリィが自分自身のスタンド能力により悪影響を受けて命の危機に陥ってしまい、その命を救うため、そして祖父の代から続く因縁に決着をつけるため、承太郎やモハメド・アヴドゥル、花京院典明ジャン=ピエール・ポルナレフと共にDIOのいるエジプトを目指す。
一人娘のホリィが嫁いだことから日本を毛嫌いしており、空港でぶつかった客が日本人であると知るや否や態度を一変させて蹴りを入れたり、飲んだインスタントコーヒーがアメリカ産であることを知らずに「日本のコーヒーは不味い」とケチをつける場面がある。ただしソニーのウォークマンは気に入って愛用している。
第4部
79歳。もしもの時のために自らの遺産を整理していたところ、かつて不倫関係にあった東方朋子との間に隠し子・東方仗助がいることが発覚。当初は承太郎が仗助に遺産を受け取る権利があることを告げに来たが、後にジョセフ本人も杜王町を訪れる。
第3部以降の10年で様々な病気を患いめっきり年老いてしまった。杖をつかなければ歩くこともままならず、頭の方も(医学的な意味で)ボケている様子が垣間見られたが、透明の赤ちゃんの事件を堺に少しずつ改善し、精気を取り戻していった。
第5部以降
登場しないが荒木先生へのインタビューなどによると第6部(2011年)時点でも生きてはいるらしい。
能力チャート(第2部時点)
- 身体能力
- 戦闘技術
- 人望
- カリスマ性
- 頭脳
もともと大柄で身体能力に恵まれていたが、リサリサの下で本格的な波紋の修行を受けさらに強化された。
勝算のない状態では無理に戦わず、何らかの策を使って有利な状況を作り出そうとする。また、相手の次の行動やセリフを先読みすることに長けており、戦闘での駆け引きにも活かされている。
面白いお調子者という見方もできれば、シーザーのようにいい加減なヤツという評価を下す人間もいる。人によって好みが分かれそうだが、作中ではなんだかんだシリアスな展開が多いことから、根っこにある正義感や責任感を認められ評価されることが多い。
第2部ではチームを引っ張るといった立ち位置ではないが、あまり向いている気質ではないだろう。このあたりは年長者となる第3部でよく現れており、一見頼りになりそうだが頼りにならないタイプである。
戦闘時の策略にとどまらず他者の心理を読むことに長けており、駆け引きの名手。第2部の後、不動産経営で成功したのも頷ける。
プロフィール
- 生年月日:1920年9月27日
- 血液型:B型
- 身長:195cm
- 体重:97kg
- 出身地:イギリス・ロンドン
- 前科:ケンカによる投獄7回 放校1回
- 趣味:マンガ集め
- ガールフレンド:今はいないが好みはうるさい(頭は悪くってもいい、カワイければ)
- 好きな食べ物:フライドチキン、チューインガム
- 好きな色:マリンブルー
- 好きな動物:イヌ
- 嫌いな動物:ウシ(よだれをたらすからだと)
- 将来のゆめ:パイロット
- 好きな俳優:ジャン・ギャバン
波紋法
波紋疾走(オーバードライブ)
相手に接触し波紋を流し込む、最も基本的な波紋技。スタンドバトルがメインとなる第3部でもDIOの肉の芽を消滅させるなど地味ながら活躍している。
波紋肘支疾走(リーバッフオーバードライブ)
肘から波紋を流す技。肘打ちでの攻撃時や肘で相手の攻撃をガードすると同時に波紋を流し込む。
クラッカーヴォレイ
シーザーのシャボンランチャーに対抗して考えだしたジョセフの必殺技。鉄製のアメリカンクラッカーを鈍器として用い、それに波紋を流して攻撃する。結局ほとんど活用されることはなかった。
ズームパンチ
腕の関節を外してリーチを伸ばすパンチ。その際の痛みは波紋で和らげる。
幽波紋(スタンド) 隠者の紫(ハーミット・パープル)
イバラの像を持つスタンド。登場当初はポラロイドカメラを叩きつけることで念写を行うことができる能力で、発動の度にカメラを叩き壊さなければならなかったが、物語が進むに連れテレビや地面の砂なども媒体にできるようになり、殴りつける必要もなくなっていった。
またテレビやゲーム機など機械類への干渉が可能で、これを利用してテレンス・T・ダービーとの戦いで使用したゲーム機にイカサマがなされていないことを確認したり、承太郎が操作していると見せかけて離れた場所にいるジョセフがスタンドを使って操作するというイカサマをやってみせたりした。
像が人型でなく、能力的にも戦闘向きではないが、イバラにも一応の殺傷能力はあり、触手のように操作して相手を縛り上げるなどの攻撃は可能。